vol.7 この秋、新しい『おいもさん』がはじまります

vol.7 この秋、新しい『おいもさん』がはじまります

暑かった今年の夏。
九月を迎えても、日中にはまだ夏の名残がありますが、朝夕に吹く風は少しずつやわらぎ、季節がゆっくりと秋へ向かっていることを感じます。

そんな折、滋賀県竜王町から、ひと足早い秋の便りが届きました。

畑いっぱいに葉を広げ、土の中ですくすくと育っている、さつまいも。
「順調に育っています。」と、写真とともにその様子を知らせてくださいました。

この秋から、菓心おおすがの「おいもさん」は、竜王町の「いえきち農園」さんで育てられたさつまいもを使わせていただくことになりました。


竜王町は、田畑や果樹園が広がる、実り豊かな土地。いえきち農園(代表:寺島司さん)でも、梨や桃、さつまいもなど、季節とともにさまざまな作物を育てておられます。これまで、寺島さんが育てられた果物を何度もいただいてきましたが、どれも瑞々しく、力があって、本当においしいです。今はちょうど梨の収穫の真っ只中。忙しい日々の中でも、一つひとつの作物に手をかけ、大切に育てておられます。

寺島さんと私たちとのお付き合いは、今回のさつまいもから始まったものではなく、もう少し前に遡ります。

寺島さんは農園を営む一方で、建築のお仕事もされていました。菓心おおすがの姉妹店「&Anne」の設計をお願いしたのも寺島さんです。静かな商店街に、人が訪れる場所にしていただきました。

今はお父さまの遺志を継ぎ、広大な農園を切り盛りされていますが、手をかけ、時間をかけ、そのものが持っている良さを引き出していく建物をつくることと、土を耕し、おいしい作物を育てること。寺島さんが作られる風景はどこか通じるものを感じます。

&Anneという「場所」をつくってくださった寺島さんと、時を経て、このような形で一緒に取り組めることが私たちにとっても、少し不思議で、嬉しい巡り合わせです。

育てていただいているのは、紅あずまによく似た品種のさつまいもです。昔ながらのほくほくとした食感と、素朴な甘みが特徴です。果肉は、きれいな黄色。今はまだ土の中にある、そのさつまいもを思いながら、収穫の日を楽しみに待っています。

「おいもさん」のつくり方は、これまでと変わりません。
さつまいもを、まずは大きな鉄窯でじっくりと焼き、ほくほくの焼き芋にします。
それから一つひとつ皮をむき、できるだけ手を加えすぎず、さつまいもそのものの風味と甘みを生かして芋餡に仕上げます。

製法がシンプルだからこそ、さつまいもの本来の味わいを感じていただけるのだと思います。

パッケージも新しくなりました。びわ湖ブルーを思わせるような青で描かれたイラストは、どこか懐かしい手ぬぐいの柄のような佇まいに。こちらのサイトの「こよみ帖」のイラストをお願いしている松栄舞子さんに描いていただいています。

今季から、地元・滋賀で大切に育てられたさつまいもの「おいもさん」をお届けできること。
畑で育つさつまいもから、ひとつのお菓子になるまで、つくる人の顔が見え、その土地の風景まで一緒にお届けできることは、私たちにとって何より嬉しいことです。

さつまいもも、装いも新しくなった、今年の「おいもさん」。

秋のおやつでほっこりと。季節の贈り物にも。

滋賀の山里の秋を想いながら、お愉しみください。

 

 

 

 

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