花菜ひよこ豆
全国各地から、桜の便りが届く季節となりました。
彦根城の桜も、ほころび始めています。
彦根の 隣まちにひろがる田園では、菜の花畑の蕾がふくらみ、
まもなく一面がやわらかな黄色に染まろうとしています。

その菜の花から生まれた菜たね油「菜ばかり」と
やさしい風味をいかした商品「花菜ひよこ豆」のことをお話させていただきます。
びわ湖の東・愛東町ではじまり、東近江市あいとうで長年にわたり続けられている「菜の花エコプロジェクト」は、地域資源をいかしながら「食」とエネルギーの自立を目指し、資源循環型の暮らしを実現する取り組みとして、全国から注目を集める地域モデルです。
かつて利用されなくなった休耕田に菜の花を植えることから始まり、春には一面をやわらかな黄色に染める風景が広がります。その美しさは未来世代への贈りものとして、地域の誇りであると同時に、人がつながり集うきっかけにもなっています。
収穫された菜種は丁寧に搾油され、食用の菜種油として活用されます。さらに、家庭や飲食店で使用された油は回収され、精製を経てバイオディーゼル燃料へと生まれ変わります。この燃料は地域の車両などに利用され、環境負荷の軽減にも貢献しています。また、搾油後に残る菜種かすは栄養豊かな肥料として畑へ還元され、再び土を育て、次の作物へとつながっていきます。こうして「育てる・使う・戻す」という循環が地域の暮らしの中で自然なかたちで息づいています。

この取り組みの中で生まれた菜種油が「菜ばかり」です。昔ながらの圧搾製法で搾られた油は、素材の持ち味を引き立てるやさしい風味と、すっきりとした後味が特徴です。
商品「花菜ひよこ豆」は、この「菜ばかり」を使用しています。それは単に品質の良さだけでなく、背景にある人の手仕事や地域の循環の物語に共感しているからです。

「花菜ひよこ豆」は、菜の花のやわらかな黄色のイメージ、ひよこ豆の素朴なかたちの豆菓子です。
軽やかに素揚げしたひよこ豆に、ほのかなスパイスの香り。
口に含めば、どこか遠い異国を思わせる風味が、静かに広がります。
パッケージの文字は井上由季子さんにお願いしました。そして、「花菜」をハナナではなく、ハナとし、「ハナヒヨコマメ」という愛らしい響きにしてくださったのは井上正憲さん。いつもモーネ工房さんに支えていただいています。
春をまとった、小さなひと品。
花菜ひよこ豆 ハナヒヨコマメ。
東近江氏・あいとう地域の風景や、人々の想いに心を寄せながら
どうぞ、ゆっくりとお楽しみください。