ちまき

[5/3,4,5の期間・数量限定品]

香り豊かな青笹の葉に包まれた、ぷるんぷるんの粽。
何重にも巻かれ、結わえられている蔓のかたちはいかにも神聖です。

青笹には殺菌作用があり、邪気を払うためのお供物に使われてきました。

端午の節句といえば、粽と柏餅ですが、関東では柏餅が、関西では粽が、比較的親しまれているようです。
また、粽の形と中身には地域性があり、北日本、東日本は三角形でおこわ。西日本は、細長くお団子。鹿児島は、灰汁巻き、とのこと。

粽の由来は、昔は、茅(チガヤ)などの葉で餅を巻いていたことから「ちまき」と呼ばれたと言われています。古いものでは、10世紀頃の記述に登場します。
茅は神聖なもの、あるいは呪力をもっていると考えられており、神社で見られる茅の輪くぐり(大きく編まれた輪)に現在も生きています。祇園祭での粽の厄除も、茅の輪に起源があるとか。

この5月5日に粽の風習は、中国の故事が元となっているようです。
紀元前約300年頃、政治家であり詩人であった屈原(くつげん)という人物。時の王からも民衆からも慕われていましたが、陰謀によって失脚し、川に身を投げたのが5月5日だったとのこと。
民衆は、大変悲しみ惜しみ、翌年の5月5日に供物を投げて供養しましたが、供物は屈原のもとに届く前に悪い龍に盗まれてしまいました。そこで供物のもち米を、龍が苦手だという楝樹(れんじゅ)の葉で包み、邪気を払う五色(赤・青・黄・白・黒)の糸で縛ってから川へ投げたところ、無事に屈原のもとへ届くようになったといわれています。

この故事が、災いを除ける慣しとして、日本に伝来し、粽に結んだ赤・青・黄・白・黒の五色の糸は、子供が無事に育つようにとの魔よけの意味を込め、鯉のぼりの吹流しの色と変わったそうです。

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